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白鬚神社

(しらひげ じんじゃ)

琵琶湖と湖中の大鳥居が幻想的な光景

創建は約2000年前で、近江最古の歴史を持つ神社とされています。

祭神は猿田彦命(サルタヒコノカミ)または新羅神とされる白鬚明神を祀っており、全国にある白髭神社の総本社とされています。

広く「白鬚さん」や「明神さん」と親しまれており、近江最古の大社であり、琵琶湖畔に朱塗りの大鳥居が浮かび、背景には沖島が広がっているため、「近江の厳島」とも称されています。

2000年以上の歴史を誇り、現在の本殿は豊臣秀吉の遺命により、豊臣秀吉の子である豊臣秀頼が片桐且元(かたぎりかつもと)を奉行として1603年に造営されたもので、国の重要文化財に指定されています。

本殿は明解な平面を持ち、明治時代に拝殿が再建された際に本殿に接続され、現在の複雑な屋根形式となりました。

白鬚神社は、延命長寿や縁結び、子授け、開運招福、学業成就、交通安全、航海安全などの神様として知られています。主祭神は猿田彦命(さるたひこのみこと)です。

9月には、なるこ参りという伝統的な祭事が行われます。この祭りでは、数え年2歳になる幼児が名前を授かり、無事な成長を祈る儀式が行われます。例大祭に多くの参拝者が訪れます。子供の健康を願って名前が与えられ、数日間はその名前で呼ばれます。

境内には、与謝野鉄幹・晶子夫婦が詠んだ歌が刻まれた歌碑や、西近江七福神の寿老神も祀られています。

琵琶湖の中には大鳥居があり、国道161号をはさんで社殿が鎮座しています。神社の背景には沖島があり、湖面に浮かぶ鳥居を通して漁船が行き交う風景が美しいです。

白鬚神社は、別名としては「白鬚大明神」「比良明神」とも呼ばれています。神紋は「左三ツ巴」です。

白鬚神社は全国にある白鬚神社の総本社とされており、沖島を背景に琵琶湖畔に鳥居を浮かべることから、「近江の厳島」とも称されています。

2015年には「琵琶湖とその水辺景観-祈りと暮らしの水遺産」の構成文化財として日本遺産に認定されました。

祭神は猿田彦命(さるたひこのみこと、猿田彦大神)です。国史には「比良神」として記される神名が当社を指し、本来の祭神は比良山の神とも言われています。

ただし、現在の祭神は猿田彦命であり、神社の背後にそびえる比良山を神体山とする比良明神との関連性が指摘されています。

猿田彦命が人格神とされた由来は明確ではありませんが、猿田彦命は水尾神社(高島市拝戸)の縁起書『三尾神社本土記』にも記されており、両社の密接な関係が示唆されています。

歴史

創建と比良山

当社の社伝によれば、垂仁天皇(第11代)25年に倭姫命によって社殿が建てられ、近江最古の大社として認識されています(一説に再建とも)。また、白鳳2年(674年)には天武天皇の勅旨により「比良明神」という称号を授かったと伝えられています。

国史に見える神名「比良神」から、当初の祭祀は比良山に関連していたという説もあります。

白鬚信仰が広まった近江国や武蔵国北部・筑前国などは、渡来人が多く住んでいたため、彼らが祖神を祀ることから始まったという説も存在します。

当社の周辺には、山中には横穴式の石室(現在の末社岩戸社)が残り、山頂には磐座と古墳群が存在しています。

概史

国史によれば、貞観7年(865年)に「比良神」が従四位下の神階を授けられたと記されており、これが当社に関連しているとされます。ただし、『延喜式』神名帳には記載がないため、当社はいわゆる国史見在社とされています。

弘安3年(1280年)の比良庄の絵図には「白ヒゲ大明神」と記されており(「白鬚」の初出とされる)、『太平記』巻18では「白鬚明神」という記述も見られます。また、謡曲『白鬚』では当社が舞台とされています。

その後、慶長8年(1603年)には豊臣秀頼の命により片桐且元を奉行として本殿(重要文化財)が再建され、慶長年間(1596年-1615年)には摂末社の造営や境内の整備が行われました。

慶安元年(1648年)には朱印地として100石の収入を得て、後には189石余となったと伝えられています。

明治時代に入り、1876年(明治9年)には近代社格制度において郷社となり、1922年(大正11年)には県社に昇格しました。

神階

865年の貞観7年正月18日、比良神は無位から従四位下の神階を授けられました。

境内

境内は慶長年間(1596年-1615年)に豊臣秀頼によって整備されました。

琵琶湖中の大鳥居

また、大鳥居は琵琶湖の中に建てられ、白髭神社のシンボルとなっています。弘安3年(1280年)の絵図では陸上に描かれていましたが、その後、琵琶湖の水位上昇に伴い水中に立つようになったと伝えられています。

江源武鑑には、永禄5年(1562年)9月に湖中から華表が現れたという記事があります。この伝説に基づいて、1937年(昭和12年)に大阪市の薬問屋・小西久兵衛が鳥居を寄進し、1981年(昭和56年)に現在の鳥居が再建されました。

境内と交通事故

大鳥居を見るために国道161号を横断する参拝者による交通事故が頻発しています。神社側は横断禁止を呼びかけていますが、事故は続いています。社務所前に設営された展望台「藍湖白鬚台」から湖中の鳥居を撮影できます。

Information

名称
白鬚神社
(しらひげ じんじゃ)
リンク
公式サイト
住所
滋賀県高島市鵜川215
電話番号
0740-36-1555
料金

無料

駐車場
無料 50台
アクセス

JR湖西線 「近江高島駅」 下車 車で5分(徒歩 約40分)

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