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佐久奈度神社

(さくなど じんじゃ)

佐久奈度神社は、滋賀県大津市大石中町に鎮座する神社であり、式内社(名神大社)に指定されている歴史的な神社です。旧社格は県社で、地元や参拝者から深く崇敬されています。この神社は、浄化や祓いの力を持つ神々が祀られており、武運長久や家内安全のご利益があるとされています。

祭神

佐久奈度神社の祭神は「祓戸大神」と総称される以下の4柱の神々です。

これらの神々は、祓いと浄めの力を象徴し、信仰の対象として崇められています。また、武運長久や家内安全のご利益があるとされ、参拝者にとっては重要な神々です。

神紋

佐久奈度神社の神紋は「心櫻十六菊」です。

歴史

創建の歴史

佐久奈度神社の創建は、天智天皇8年(669年)に遡ります。中臣金が勅願により、祓戸の神々を祀ったことが起源です。この地は七瀬の祓い所の一つとして長い歴史を持ち、仁寿元年(851年)には名神に列し、貞観元年(859年)には従五位上の神階を授けられました。このことからも、当神社が当時の地方名社として崇敬されていたことがわかります。

文化財と神社の変遷

大石良勝が奉納した「板絵著色武者騎馬像」という絵馬は、大津市の指定文化財として今日まで残されています。また、鎌倉時代の旧社殿は御旅所社殿として保存され、現在もその歴史的価値が保たれています。さらに、天ケ瀬ダムの建設により、昭和39年(1964年)には現在の地に移転しました。

近代以降の歴史

明治9年(1876年)には村社に列格し、神饌幣帛料供進社として指定され、大正10年(1921年)には県社に昇格しました。これにより、佐久奈度神社はさらに多くの参拝者や地元の人々に崇敬され続けています。

祭事

4月16日 例祭

万治元年(1658年)の記録によると、3月3日に神幸祭が行われ、3月中午の日に本社に還御する神事が執り行われたとあります。当時は「獅子座」「王之座」「次の座」の三座が奉仕していましたが、現在ではこれらの三座は残っていません。現在では神幸祭が4月3日に行われ、例大祭および還御の神事は4月16日に行われ、神輿2基が氏子中の子供たちによって奉仕されます。

7月31日 御手洗祭(みたらし祭り)

佐久奈度神社で最も重要な祭事のひとつが「御手洗祭(みたらし祭り)」です。この祭りは、天智天皇の勅願により行われる祓いの神事で、七瀬の祓所として特に重要視されています。この神事は全国の神社で6月30日に行われる「夏越しの大祓」の神事と同様のものですが、佐久奈度神社では旧暦に合わせて7月31日に行われます。茅の輪くぐりや人形を使った祓いの儀式が行われ、参拝者に清めと祓いの力を与えます。

境内の施設

本殿

本殿は三間社流造で、間口4間、奥行2間の構造を持っています。古くからの神殿として威厳ある姿を保っています。

拝殿

拝殿は入母屋造で、正面には唐破風がつけられた美しい建物です。間口は4間、奥行は3間あり、参拝者に対して荘厳な雰囲気を提供します。

その他の施設

境内社

境内には、以下のような境内社が祀られています。

交通アクセス

佐久奈度神社へのアクセスは、京阪バス「大石小学校前」で下車し、そこから徒歩約5分となっています。公共交通機関を利用しても便利に訪れることができます。

Information

名称
佐久奈度神社
(さくなど じんじゃ)

大津・比叡山

滋賀県