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大津市

(おおつし)

大津市は、滋賀県の南西端に位置し、同県の県庁所在地で中核市に指定されています。1350年以上の歴史を持つこの古都は、数多くの文化財や史跡を有し、観光地としても魅力的な場所です。市内には世界文化遺産の延暦寺をはじめとする歴史的な建造物が点在し、さらに四季折々の美しい自然が訪れる人々を魅了します。

坂本伝統的建造物群保存地区

大津市坂本地区は、歴史的な建造物が数多く保存されている場所で、重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。このエリアは、古くからの町並みが残されており、散策しながら日本の歴史や文化を感じることができるでしょう。特に、日吉大社の門前町として栄えた坂本の景観は見応えがあります。

近江八景

大津市は、日本の歴史と文化に深く根ざした「近江八景」の多くが存在する地として有名です。浮世絵や上方落語の題材としても知られるこれらの八景は、風景の美しさと歴史的背景から、多くの観光客に親しまれています。八景のうち7箇所が大津市内にあり、残る1箇所も市境に近接しています。

代表的な近江八景:

名所・旧跡

大津市には数多くの名所や旧跡が点在し、歴史的な建物や文化的な遺産を訪れることができます。これらの名所は、大津市の長い歴史と豊かな文化を感じさせる重要なスポットです。

神社

大津市には由緒ある神社が数多く存在します。中でも注目すべき神社をいくつか紹介します。

代表的な神社:

寺院

大津市には、多くの歴史的な寺院が存在し、仏教文化の重要な拠点となっています。これらの寺院は、観光だけでなく、宗教的な巡礼地としても訪れる価値があります。

代表的な寺院:

遺跡・城跡・景勝地

大津市には、古墳や城跡などの歴史的な遺跡も多く存在し、歴史好きな観光客にとって興味深いスポットです。

代表的な遺跡・城跡:

自然・公園

大津市は豊かな自然環境にも恵まれており、琵琶湖や比良山地、比叡山など、美しい景勝地が数多くあります。これらの自然スポットは、ハイキングやアウトドア活動を楽しむ人々に人気です。

代表的な自然・公園:

文化施設

大津市には、歴史的な展示や文化的なイベントを楽しむことができる文化施設が豊富にあります。美術館や博物館、劇場など、文化を楽しむための施設も多彩です。

代表的な文化施設:

その他の観光スポット

大津市にはこの他にも、観光客が訪れるべき魅力的なスポットが多く存在します。以下にその一部を紹介します。

大津市の概要

大津市には、日本三名橋の一つである「瀬田の唐橋」があり、ことわざ「急がば回れ」の由来としても知られています。天智天皇が近江大津宮に遷都して以来、1350年以上の歴史を持つ古都でもあります。戦時中の被災や自然災害の被害が少なかったため、世界文化遺産にも登録されている延暦寺や、園城寺(三井寺)、日吉大社、石山寺といった多くの歴史的な寺社が現存しており、豊富な文化財や史跡が今なお保存されています。大津市は京都市や奈良市に次いで、全国で3番目に多くの国指定文化財を保有しており、その歴史的な価値は非常に高いです。

大津市の自然と気候

大津市は、比叡山や蓬莱山、武奈ヶ岳といった雄大な山々に囲まれており、自然が豊かです。市の多くは内陸性気候に属し、夏は比較的暑く、冬は冷え込みます。また、北部の旧堅田町区域は豪雪地帯に指定されており、冬季には積雪も見られます。こうした自然環境に恵まれているため、四季折々の風景を楽しむことができ、アウトドア愛好家にとっては魅力的なエリアです。

瀬田川と琵琶湖の調和

大津市は、瀬田川や琵琶湖をはじめとする豊かな水資源にも恵まれています。瀬田川は琵琶湖唯一の流出口であり、古くから湖上交通の重要な拠点として利用されてきました。瀬田川沿いには風光明媚な景観が広がり、ウォータースポーツやハイキングコースとしても人気があります。

豊かな歴史と文化

天智天皇が近江大津宮に遷都して以来、大津市は長い歴史を歩んできました。そのため、戦時中の被災や自然災害が少なかったこともあり、延暦寺園城寺(三井寺)日吉大社石山寺といった数多くの古社寺が現存しています。これらの古社寺は、歴史ファンや文化遺産を訪ねる観光客にとって、必見のスポットです。

大津市は、日本三名橋の一つである「瀬田の唐橋」を有し、「急がば回れ」の発祥地としても知られています。また、近江神宮では毎年、かるたの全国大会が開催され、かるたの聖地としても有名です。その他、松尾芭蕉の墓がある「義仲寺」や、明智光秀一族の墓がある「西教寺」も観光名所のひとつです。

温泉とアウトドアアクティビティ

大津市には、滋賀県で第1回地域ブランドに認定された「おごと温泉」があり、多くの観光客が訪れています。温泉で心身を癒し、のんびりと過ごすことができるため、特にリラックスしたい人におすすめです。

また、大津市はアウトドアアクティビティが盛んなエリアでもあります。びわ湖バレイでは、夏にはウォータースポーツやトレッキング、冬にはスキーなどが楽しめます。家族連れや友人とのアウトドアレジャーに最適なスポットです。

琵琶湖と大津港

琵琶湖の南西岸に位置する大津市は、湖上交通の拠点として栄えてきました。大津港は琵琶湖の主要な港湾であり、観光船やクルーズ船が頻繁に発着し、観光客に琵琶湖の広大な景色を楽しむ機会を提供しています。また、大津は東海道の宿場町としても栄え、歴史的には膳所藩の城下町や比叡山の門前町としても発展しました。湖上交通の要所として、多くの人々が行き交う場所でした。

湖岸エリアの魅力

大津湖岸には「なぎさ公園」が広がり、カフェレストランリゾートホテルが立ち並びます。観光客や地元の人々の憩いの場となっており、ここでゆったりと過ごすのも良いでしょう。また、都市景観100選や関西自然に親しむ風景100選にも選ばれており、風光明媚な景観を楽しむことができます。

交通の要所としての大津市

大津市は、古くから交通の要所として栄えました。琵琶湖の主要な港湾である大津港や、東海道の宿場町であった大津宿、そして膳所藩の城下町であった膳所など、歴史的なエリアが点在しています。これらのエリアを訪ね歩くことで、当時の歴史を感じることができます。

また、大津市は京都市との交通が非常に便利で、JRの琵琶湖線を利用すれば、大津駅から京都駅までわずか10分ほどで到着します。そのため、京都観光の拠点としても利用しやすい立地です。多くの観光客が、京都と大津の両方を訪れる観光ルートを楽しんでいます。

市内交通と観光スポット

大津市内では、京阪電鉄大津線(石坂線、京津線)が運行しており、観光スポット間の移動にも便利です。特にびわ湖浜大津駅付近は併用軌道となっており、観光客は電車が市街地を走る珍しい光景を楽しむことができます。

自然と都市が融合する景観

大津市の特徴の一つは、比叡山と琵琶湖に囲まれた自然と都市の融合した美しい景観です。大津湖岸なぎさ公園は、文化施設や美しい湖畔の景色が広がり、観光客にとっては絶好の写真スポットでもあります。この地域の自然美は、訪れる人々に安らぎと感動を与えています。

世界的に有名な音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ」の創始者であるルネ・マルタン氏は、大津市について「水辺の風景としてウィーンやプラハに共通する美しさがある」と評価しています。この美しい景観は、海外からの観光客にも好評です。

歴史的背景

古代から江戸時代まで

大津市は、古代より琵琶湖の水上交通の要衝として発展してきました。667年には天智天皇が近江大津宮に都を定め、672年には壬申の乱が発生するなど、古代から中世にかけて多くの歴史的な出来事がこの地で繰り広げられました。

平安時代には、延暦寺園城寺(三井寺)の抗争が激化し、僧兵が登場するなど、宗教的な影響力が強まりました。また、1184年には、木曾義仲が源義経との戦いに敗れる「粟津の戦い」も大津市の歴史に刻まれています。

江戸時代には、膳所藩が設置され、膳所城が築かれました。この時代には、大津市は琵琶湖を往来する船業者の本拠地となり、大津百艘船の組合が組織され、商業都市としても発展しました。

近代と現代の発展

近代以降、大津市は交通の要所としてさらに発展しました。現在でも京都市との結びつきが強く、JRの新快速では大津駅から京都駅まで約10分、大阪駅まで約40分でアクセスできます。このため、大津市は京都のベッドタウンとしても機能しており、多くの通勤・通学者が京都や大阪へ向かっています。

一方で、大津市は観光都市としても成長を続けています。市内には多くのホテルやレストランがあり、観光客を迎える体制が整っています。特に近年では、海外からの観光客も増加しており、国際色豊かな観光地となっています。

まとめ

大津市は、歴史的な名所や自然美、アウトドアアクティビティなど、様々な魅力が詰まった観光地です。琵琶湖と比叡山に囲まれた風光明媚な景観と、文化遺産に触れながら、リラックスした時間を過ごすことができます。アクセスも良好で、京都や大阪からの観光拠点としても最適です。大津市を訪れることで、日本の歴史と自然の豊かさを存分に体感できるでしょう。

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名称
大津市
(おおつし)

大津・比叡山

滋賀県