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苗村神社

(なむら じんじゃ)

苗村神社は、滋賀県蒲生郡竜王町に位置する格式高い神社で、延喜式神名帳に「長寸(なむら)神社」として記されている式内社です。旧社格は県社で、近隣33ヶ村の氏子を有する総社として地元の信仰を集めています。

神社の概要

苗村神社は、長い歴史と深い伝統を誇る神社で、その創祀は垂仁天皇の時代に遡るとされています。特に苗村の地名と同音の「長寸」という名前が由来となり、その地には数々の神事や文化財が今も守り伝えられています。

所在地

苗村神社は、滋賀県蒲生郡竜王町大字綾戸467番地に位置しています。近隣の観光地としても有名で、多くの参拝者が訪れる場所です。

苗村神社の歴史

創祀の起源

苗村神社の創建時期は不詳ですが、社伝によれば、垂仁天皇の時代に祖霊信仰が始まり、その後、東苗村古墳群の地に長寸神社として東本殿が建立されたとされています。平安時代には延喜式神名帳に記載され、式内社として列せられました。

西本殿の建立と神霊の鎮座

安和2年(969年)には、大和国の芳野金峯山から国狭槌命の御神霊が神域に鎮座し、新たな社殿である西本殿が造営されました。この西本殿は、従来の東本殿と区別される形で歴史に刻まれています。

苗村の称号と神位

寛仁元年(1017年)、朝廷に門松用の松苗を献上したことがきっかけで、後一条天皇より「苗村」の称号を賜り、以後、苗村神社と呼ばれるようになりました。また、天文5年(1536年)には後奈良天皇より「正一位」の神位を授かり、その後「正一位苗村大明神」の勅額を下賜されています。

織田信長からの寄進

苗村神社は戦国時代にも重要視され、天正年間(1573年 - 1593年)には織田信長が馬鞍や太刀を寄進した記録が残されています。

明治・大正時代の社格昇格

1881年(明治14年)には郷社に、1920年(大正9年)には県社に昇格し、現在に至るまで地域の信仰を集めています。

祭神について

主祭神

苗村神社の主祭神は以下の神々です。

相殿神

東本殿には以下の神々が祀られています。

苗村神社の境内

苗村神社の境内には、国宝や重要文化財に指定された建造物が数多く存在し、その歴史的・文化的価値は高く評価されています。

西境内

東境内

文化財

国宝

重要文化財

祭事・イベント

苗村祭

毎年4月20日に行われる古式ゆかしい大祭で、9つの宮座から神馬渡御があり、奉納神事の後、神馬10頭と神輿3基が行列し、旅所まで渡御します。この祭りは地域の伝統行事として、多くの参拝者が訪れます。

節句祭

毎年5月5日に行われる子供の成長を祝う大祭で、子供神輿の奉納や「流鏑馬」が見どころです。神馬が参道を駆ける姿は迫力があり、参拝者で賑わいます。

式年祭(33年大祭)

かつては毎年9月5日に氏子33ヶ村による大祭が行われていましたが、現在は33年に一度の大祭として行われています。2014年(平成26年)は14回目の式年祭が開催されました。

ご利益

苗村神社では以下のご利益があるとされています。

アクセス情報

所在地

苗村神社の所在地は滋賀県蒲生郡竜王町大字綾戸467番地です。

交通アクセス

駐車場

境内に無料の駐車場があり、30台まで駐車可能です。

Information

名称
苗村神社
(なむら じんじゃ)

彦根・近江八幡

滋賀県