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藤ヶ崎龍神社

(ふじがさきりゅう じんじゃ)

藤ヶ崎龍神社は、滋賀県近江八幡市牧町にある神社で、五社神社の境外社です。この神社は琵琶湖側の藤ヶ崎神社と山側の妙得龍王神社から構成されています。両社はそれぞれ独特の伝承や信仰を持ち、多くの人々に崇敬されています。

藤ヶ崎龍神社の概要

藤ヶ崎龍神社は、龍神信仰が色濃く残る神社として知られており、天候や水に関する神事が行われています。また、この地域は歴史的にも重要な場所であり、室町時代の将軍・足利義澄が京都を逃れ、この地に匿われたとされています。さらに、十二代将軍・足利義晴はこの地で誕生していることから、歴史的な背景を持つ神社でもあります。

藤ヶ崎神社

藤ヶ崎神社は琵琶湖に面した美しい場所にあり、朱色の鳥居と注連縄が巻かれた岩が特徴的です。この神社には藤ヶ崎龍神が祀られており、龍神信仰の中心地とされています。

藤ヶ崎神社の歴史

藤ヶ崎神社の起源は平安時代に遡ります。天慶二年(939年)、平将門の乱が起きた際、藤原藤太秀郷(藤原淡海不比等の六代孫)が追討に向かう途中、瀬田の唐橋で龍神に出会いました。龍神は三上山に棲む大百足を退治するよう願い出て、秀郷はこれを引き受けて見事に退治しました。感謝した龍神は藤ヶ崎に秀郷を招待し、尽きることのない米俵を贈りましたが、追討の任務があったため、秀郷はこの地に長く滞在することを辞退しました。その後、村人たちはこの伝説を記念して、龍神を祀る神社を建てました。

藤ヶ崎神社の特徴

藤ヶ崎神社の鳥居は潜ってはいけないという言い伝えがあり、氏子たちによって守られています。かつて、鳥居は琵琶湖に浸かっていたため、人が潜るためのものではありませんでした。江戸時代初頭には低い石造りの鳥居が建てられていましたが、平成28年に現在の赤い鳥居に建て替えられました。鳥居の先には、神社の社殿や祠があり、参拝者は無料で御朱印を受け取ることができます。

妙得龍王神社

妙得龍王神社は、藤ヶ崎龍神社のもう一つの神社であり、山側に位置しています。巨大な岩と岩との間にひっそりと佇んでおり、神秘的な雰囲気を持つ場所です。通常、参拝時には金網で囲まれていますが、参拝者が訪れる際には開けて中に入ることができます。

妙得龍王神社の歴史

妙得龍王神社には、妙得龍神が祀られており、藤ヶ崎龍神の妻であるとされています。妙得龍神は白い大蛇の姿をしていると伝えられ、弁財天と同一視されることもあります。龍神信仰の一環として、水や天候に関連する事象を司る神として信仰されています。

祭神について

藤ヶ崎龍神

藤ヶ崎神社の主祭神は、藤ヶ崎龍神です。この龍神は歴史的な伝承によって語られ、多くの信仰を集めていますが、詳細な情報は少なく、その姿や性質については不明な部分も多いです。しかし、龍神信仰の一環として、特に水や天候に関する事象を司る存在として崇敬されています。

妙得龍神

妙得龍神は、白い大蛇の姿をした神とされています。弁財天と同一視されることがあり、女性的な神格を持つ存在です。妙得龍神は藤ヶ崎龍神の妻とされており、この神社では夫婦神として信仰されています。

藤ヶ崎龍神社のアクセス情報

藤ヶ崎龍神社へは、以下の方法でアクセスが可能です。

電車でのアクセス

JR東海道本線(琵琶湖線)や近江鉄道八日市線(万葉あかね線)を利用して近江八幡駅で下車します。そこから、近江鉄道バス(長命寺行き)に乗り、渡合(わたらい)停留所で下車し、徒歩で約4分の距離にあります。

まとめ

藤ヶ崎龍神社は、滋賀県近江八幡市に位置する歴史と信仰の深い神社です。龍神信仰の中心地として、地元の人々に長年にわたり崇敬されてきました。また、室町時代の歴史的背景を持ち、観光地としても魅力的な場所です。訪れる際には、正しい参拝マナーを守りながら、この神秘的な神社の歴史と文化を感じることができるでしょう。

Information

名称
藤ヶ崎龍神社
(ふじがさきりゅう じんじゃ)

彦根・近江八幡

滋賀県