安土町城郭資料館は、滋賀県近江八幡市安土町にある歴史資料館です。この資料館は、織田信長が築城した安土城に関連する貴重な資料を中心に展示しており、旧安土町と近江八幡市が合併した後も、安土城郭資料館としてその魅力を発信し続けています。
この資料館は、中世の安土や織田信長に関する資料を豊富に収集・展示しています。特に目を引くのが、20分の1のスケールで再現された幻の名城「安土城」です。このモデルは、かつての安土城の栄華を忠実に再現したもので、訪れる人々に歴史のロマンを感じさせます。
安土城の模型は、城郭建築の美しさと壮大さを体感できる展示の一つです。この模型は、織田信長が築いた壮麗な安土城の外観5層、内部7階という設計を基に作られており、狩野永徳が描いた襖絵や、異国の文化に影響を受けた調度品など、信長時代の豪華さがそのまま再現されています。
館内では、陶板壁画や屏風絵も見どころの一つです。特に、安土城の屏風絵を元にした陶板壁画は、狩野永徳の独特な画風を感じさせる作品で、安土山や繖山の模型とともに展示されています。歴史的な絵画を陶板という素材で表現したこの展示は、長い年月を経ても色褪せることなく、当時の情景を鮮やかに伝えます。
安土町城郭資料館の2階には、安土文庫と呼ばれる書籍コーナーがあります。ここでは、織田信長や安土城に関する貴重な文献や資料が多数収蔵されています。歴史愛好者や研究者にとって、当時の文献や資料を通して信長の世界に触れることができる貴重な場所となっています。
1階には、安土城天主の20分の1スケールの模型や、7分の1スケールの安土城天主5・6階部分が展示されています。これらの模型は、実物大の安土城天主が保存されている「信長の館」と連携した展示となっており、訪れることで安土城の全貌を詳しく知ることができます。
2階には、前述の安土文庫や、信長や安土城に関する貴重な資料が多数展示されています。さらに、安土城屏風絵や陶板壁画も展示されており、訪れた人々に当時の歴史や文化を深く感じさせる空間が広がっています。
安土町城郭資料館は、毎日午前9時から午後5時まで開館しており、月曜日(祝日を除く)、祝日の翌日、年末年始は休館となっています。館内には観光情報を入手できるカウンターもあり、訪れる前にここで安土城やその周辺の観光スポットについての情報を集めることができます。
入館料は大人200円、学生150円、子供100円と非常にリーズナブルで、コーヒーセット券付きの入館料は400円です。安土城の歴史を学びながら、館内のカフェコーナーでエスプレッソやカプチーノを楽しむことができます。カフェでは、織田信長に献上されたとされるエスプレッソを350円、カプチーノを300円で提供しています。
安土町城郭資料館は、JR東海道本線(琵琶湖線)安土駅のすぐ南側にあり、徒歩1分という便利な立地にあります。また、近くには「あかこんバス」の停留所もあり、車でのアクセスも容易です。駐車場は安土駅前南広場にあり、普通車20台分のスペースが用意されています。
安土町城郭資料館は、安土駅に隣接しており、安土城跡地を観光する前に立ち寄るのに最適なスポットです。特に、移動分割式の安土城復元模型や安土城屏風絵陶板壁画は、安土城の魅力を事前にしっかりと感じ取ることができるため、観光のスタート地点としておすすめです。
安土町城郭資料館は、近くにある「滋賀県立安土城考古博物館」や「信長の館」など、他の歴史的観光スポットとも連携しています。安土城跡を含め、これらの施設を一度に巡ることで、より深く安土の歴史を学ぶことができます。観光資料館での展示を楽しんだ後、安土城跡や摠見寺(そうけんじ)など、周辺の観光地を訪れることで、安土の歴史と文化を余すことなく体験できます。
館内では、安土城屏風絵をモチーフにしたお土産も販売されています。屏風絵を再現した豪華なアイテムは、価格5000円で購入することができます。また、展示を楽しんだ後は、コーヒーコーナーでひと休みするのもおすすめです。信長時代の雰囲気を味わいながら、エスプレッソやカプチーノを楽しんでください。
安土町城郭資料館は、織田信長や安土城に関する豊富な資料と再現模型を通して、歴史ファンから観光客まで楽しめるスポットです。安土城跡地を訪れる前に、まずはこの資料館で安土城の全貌やその歴史に触れてみてはいかがでしょうか。歴史的背景をしっかりと学び、安土城や周辺の観光地を訪れることで、より深い体験ができるでしょう。滋賀県近江八幡市安土町にお越しの際は、ぜひ立ち寄ってみてください。