彦根藩の政庁であった表御殿を復元した歴史博物館です。展示品には井伊家に伝わる甲冑、刀剣、能道具、茶道具、調度品、古文書など約4万5千点の美術工芸品や歴史資料が含まれています。
表御殿は彦根藩主の政務や生活を行う場所であり、その空間が復元されています。博物館内では、表御殿で使用された家具や調度品、武具などが展示されており、当時の生活の様子を垣間見ることができます。
また、博物館には能舞台もあり、能や狂言の公演が行われています。能舞台も彦根城の遺構の一部を再現しており、歴史的な舞台での公演を楽しむことができます。
彦根城博物館は美術品や歴史資料など約2万点の展示を行う歴史博物館です。
敷地はかつて江戸時代の彦根藩の政庁であった彦根城の表御殿跡であり、その保存と歴史博物館の建設に関して論争がありました。1983年から発掘の予備調査が行われ、彦根城表御殿の遺構が古絵図と一致することが確認されました。全面的な発掘調査も行われ、能舞台の遺構や共鳴箱の存在が確認されました。
こうした調査結果を踏まえて、当館の建設の是非が議論され、1984年に文化財保護審議会で表御殿跡地への当館建設が承認されました。建物は約27億円の費用をかけて復元され、建築家の早川正夫による復元設計が行われました。また、能舞台は岩手県から再移築され、1987年の完成式典で能舞台開きが行われました。
主な収蔵品
彦根城博物館は、閉館した「井伊美術館」の所蔵品を引き継ぎ、約2万点の美術品や歴史資料を展示しています。井伊家に伝わる美術品や彦根藩に関する古文書などが収蔵されており、甲冑、刀剣武具、絵画、能装束、茶道具、日本の楽器などがその主な内容です。
国宝
重要文化財(国指定)
庭園
庭園は池泉庭園として構築されており、中心には池があります。藩主の居間である「御座之御間」からの眺めを重視し、庭園内には散策路も設けられています。
この庭園は古い時代の古絵図には記載されていないため、江戸時代後期に造られたと推定されています。
復元作業では発掘調査が行われ、池の規模などが判明しましたが、庭石や築山の詳細は地下に残っておらず、築山の大きさなども不明でした。そのため、古絵図を参考にして庭石や築山を再構築しました。
ただし、築山の左奥にあった茶室「不待庵」と待合の「鴬谷」は復元されていません。能舞台の傍にお茶席が設けられ、落ち着いた雰囲気の中、由緒ある能舞台を身近に眺められながら、お茶と季節の生菓子を楽しむことができます。
8:30~17:00
12月25日~12月31日
資料の展示替えまたは整理の期間
大人 500円
小人 250円
※展示内容によって料金は変更になることがあります
電車: JR琵琶湖線 「彦根駅」下車後、西出口から徒歩約15分
車:名神高速道路「彦根インターチェンジ」から車で約10分