縄文時代より食文化を支えてきた淡水魚の宝庫である滋賀県琵琶湖。「じゅんじゅん」とは湖北地方に伝わるすき焼きのこと。食材を煮込む音が「じゅんじゅん」と聞こえたことに由来する。なまずや鯉、いさざなど琵琶湖でとれる魚を使用するが、代表的なのはうなぎのじゅんじゅん。すき焼きの割下よりもあっさりとした出汁でたっぷりのごぼうやねぎ、豆腐と煮込む。ごぼうが余分な脂を吸い、とろけるような舌触りのうなぎをさっぱりと味わえる。湖北地域で提供され、地産の鴨や近江牛を使ったじゅんじゅんもある。
旬 9月 10月 11月 12月 1月 2月
「じゅんじゅん」とは、すき焼き風に味付けされた鍋料理の一種で、牛肉や鶏肉、湖魚などが使われます。牛肉や鶏肉の「じゅんじゅん」は主にお正月やお盆などの特別な日に楽しまれます。湖魚の「じゅんじゅん」は湖北地域や湖西地域、湖東地域、沖島など、琵琶湖周辺で広く食べられています。
「じゅんじゅん」という名前は、具材を鍋で煮る際に発生する音から来ており、琵琶湖で採れる旬の野菜と一緒に煮込んで食べる伝統的な料理です。近江牛や琵琶湖八珍のイサザ、地元で生産される野菜などを使うと、さらに美味しさが引き立ちます。特に豊浦ねぎや安土信長ねぎは、「じゅんじゅん」との相性が良く、丁字麩や赤こんにゃくも風味豊かで鍋にピッタリです。これらの食材を使うことで、四季折々の味わい深い「じゅんじゅん」が楽しめます。
「じゅんじゅん」は通年で楽しむことができますが、特にお正月やお盆などのイベントで家族や友人を招く際に、牛肉や鶏肉を中心にしたバリエーションが増える傾向があります。肉や湖魚、旬の野菜を使って様々なバリエーションを楽しむことができ、家庭や地域の食文化を感じさせる料理と言えます。
食べ方は、すき焼き鍋で肉を軽く炒め、野菜や調味料を加えて煮るという手順です。糸こんにゃくや豆腐、麩なども加えて煮込み、お好みで割り下を加えて味を整えます。
主な伝承地域:県内全域
主な使用食材:牛肉(または鶏肉や湖魚)、豆腐、糸こんにゃく、青ねぎ、春菊など