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玉泉寺

(ぎょくせんじ)

滋賀県長浜市にある玉泉寺は、天台宗の寺院で、栄光山という山号を持ち、本尊に慈恵大師(良源・元三大師)を祀っています。平安時代からの歴史をもち、多くの文化財を収蔵する歴史的な名所です。

概要

玉泉寺は、天元年間(978年 - 983年)に開山されたとされ、戦国時代に兵火により焼失しましたが、その後、江戸時代に再建されました。境内には本堂をはじめ、書院、鐘楼、庫裏などが整然と配置されています。

歴史

良源による創建

玉泉寺は平安時代中期、比叡山中興の祖とされる慈恵大師(じえだいし)良源(元三大師 がんざんだいし)の生誕地に建てられました。良源は12歳で比叡山に登り、理仙大徳のもとで修行を積み、17歳で受戒しました。55歳で第18代天台座主に任命され、天皇家や摂関家から篤い帰依を受け、74歳で没しました。

江戸時代の再建

戦国時代の戦乱により玉泉寺は焼失しましたが、江戸時代後期、彦根藩主の井伊氏の寄進により再建され、現在の本堂が建てられました。現在の玉泉寺は、江戸時代の風格と落ち着きが感じられる堂宇や境内施設が魅力のひとつです。

文化財

重要文化財 - 木造慈恵大師坐像

本尊である「木造慈恵大師坐像」は、鎌倉時代に制作されたもので、国の重要文化財に指定されています。この像は、高さ約85cmの寄木造で、太くて長い眉や鋭い両眼が特徴です。地元では、この像が良源自らが刻んだものと伝えられており、比叡山へ戻る際、自身の身代わりとして母の看病を続けたとされます。

像の由来

この木像は「暇乞いの橋」と呼ばれる場所まで見送られ、母親のために良源が留まる象徴とされています。村人にとってこの像は特別な存在であり、慈恵大師の慈愛と信仰心が具現化されたものとして大切にされています。

施設案内

現在の玉泉寺には以下のような施設があり、落ち着いた雰囲気の中で歴史を感じることができます。

アクセス情報

公共交通機関でのアクセス

JR北陸本線「虎姫駅」から徒歩15分ほどで到着できます。公共交通機関を利用する方には便利なアクセスとなっています。

駐車場

玉泉寺には普通車10台分の駐車スペースがあり、車で訪れる方も安心して利用することが可能です。

Information

名称
玉泉寺
(ぎょくせんじ)

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