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福田寺

(ふくでんじ)

福田寺は、滋賀県米原市長沢に位置する浄土真宗本願寺派の寺院です。山号は布施山であり、本尊として阿弥陀如来が祀られています。また、地域では「長沢御坊」とも呼ばれ、多くの参拝者や観光客が訪れる場所となっています。

寺院の概要

福田寺は、その歴史と文化財で有名な寺院です。寺院は浄土真宗本願寺派に属し、阿弥陀如来を本尊としています。地域に根ざした寺院であり、地元の人々からも「長沢御坊」として親しまれています。

福田寺の歴史

創建と初期の歴史

福田寺の歴史は、683年に創建されたと伝えられています。当初、この寺は息長氏の氏寺として建てられ、「息長寺」と号しました。もともとは現在の長浜市布施町に位置しており、そのため「布施寺」とも呼ばれていました。創建当初は法相宗に属していましたが、その後天台宗に改宗されました。

浄土真宗への改宗

鎌倉時代後期、福田寺は善顕という僧侶によって浄土真宗に改宗されました。この改宗をきっかけに、福田寺は浄土真宗の教えを広める重要な寺院のひとつとしての役割を担うこととなりました。また、寺院の所在地も現在の米原市長沢に移されました。

織田信長との対立

一向宗としての福田寺は、戦国時代において織田信長に対抗する一大勢力の一つとして知られています。この時期、福田寺は地域社会における宗教的な中心地として機能し、多くの信徒を集めました。

幕末の福田寺と摂専の関係

幕末の時期、福田寺には摂専という僧侶が住んでいました。摂専は井伊直弼の従兄弟であり、また、二条斉敬との姻戚関係も持っていました。これにより、福田寺は当時の政治的な舞台にも少なからず影響を与えていたと考えられます。

福田寺の文化財

名勝庭園

福田寺の庭園は、滋賀県指定の名勝となっており、その美しさと歴史的価値から多くの人々に愛されています。庭園には、日本庭園の伝統的な様式である「枯山水」の要素が取り入れられており、築山や立石、枯滝石組などが見事に配置されています。

庭園の構造

庭園は、書院の前面に広がる平坦な土表面に対して、南方中央部やや西寄りに築山を造り、その中心に力強い立石を配置した枯滝石組があります。築山から書院の方へは、東側と西側にも小高い盛土が施され、各所に景石が配されています。さらに、平坦部を枯池として見立て、盛土の裾には護岸用の石組が巧妙に施されています。

滋賀県指定有形文化財

福田寺には、滋賀県指定の有形文化財として「御殿(書院)」が存在します。この建物は、歴史的建築物としての価値が高く、多くの観光客がその美しさに魅了されます。

公家奴振り - 県選択無形民俗文化財

福田寺には、滋賀県選択の無形民俗文化財である「公家奴振り」という伝統行事が存在します。この行事は、地域の伝統と文化を今に伝える重要な文化財であり、多くの人々に親しまれています。

アクセスと見どころ

福田寺へのアクセス

福田寺は、滋賀県米原市長沢に位置しており、公共交通機関や車でのアクセスが可能です。観光シーズンには多くの参拝者や観光客が訪れ、寺院や庭園を楽しむことができます。

福田寺の見どころ

まとめ

福田寺は、長い歴史と豊かな文化を持つ浄土真宗の寺院であり、その美しい庭園や貴重な文化財から、地域の文化を今に伝え続けています。訪れる人々にとって、歴史と自然の調和が感じられる特別な場所となっており、地元の人々だけでなく観光客にも人気のスポットです。

Information

名称
福田寺
(ふくでんじ)

長浜・米原

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