吉御子神社は、滋賀県湖南市に位置する由緒ある神社です。式内社として古くから崇敬を集め、旧社格は村社に属しています。本殿は京都の上賀茂神社から移築されたもので、国の重要文化財にも指定されています。
吉御子神社の創建は、社伝によれば崇神天皇の時代(紀元前30年)に神の降臨があり、垂仁天皇2年(紀元前28年)に宇加之彦の子である吉彦命(よしひこのみこと)と吉姫命(よしひめのみこと)を「谷黒の御前」に祀ったことに始まると伝えられています。その後、弘仁2年(811年)の災害により、町が東西に分社され、現在の吉御子神社は西側の社にあたります。
現在の本殿は、1864年(元治元年)に社殿が大破したことを受け、翌1865年(慶応元年)に京都の上賀茂神社の旧本殿を移築したものです。この本殿は、1921年(大正10年)に国の重要文化財に指定されています。また、吉御子神社の南方約1kmには、女神を祀る吉姫神社があり、吉御子神社の男神と対をなす関係にあります。
主祭神
吉御子神社の主祭神は、次の通りです:
配祭神
また、以下の神々が配祀されています:
吉御子神社の例大祭は、毎年5月1日に行われます。この日は吉姫神社と共に神輿が出発し、石部の町を巡ります。これを「石部例大祭」と称し、地元の人々から深く愛される伝統的な祭りとなっています。祭典は、両神社からそれぞれの御旅所に向かって神輿が巡行し、地域の人々に守られながら続けられてきました。
吉御子神社の本殿は、1865年に移築された三間社流造で、国の重要文化財に指定されています。また、拝殿は入母屋造で、堂々とした佇まいが特徴です。その他にも神庫や摂社、末社などがあり、古くからの信仰の場として歴史を感じさせる境内です。
所在地:滋賀県湖南市石部西1-15-1
交通機関:JR草津線「石部駅」から徒歩15分。
自動車:名神高速道路「栗東IC」から車で15分。
吉御子神社周辺には、観光スポットがいくつか点在しています。特に以下の場所は、歴史や自然を感じられるスポットとして人気です:
吉御子神社は、歴史と自然が調和した場所で、地元の信仰と伝統が息づくスポットです。訪れることで、古代から続く日本の神道文化を感じることができるでしょう。