日吉神社は、滋賀県高島市新旭町針江に鎮座する歴史ある神社です。旧社格は村社であり、「生水の郷」として知られる針江区の守護神として多くの信仰を集めています。
日吉神社は高島市新旭町針江に位置し、玉拠姫命(玉依姫命)を主祭神としています。神社の神紋は「三ッ追い菊の葉に菊・左三ッ巴」です。
日吉神社の創建は鎌倉時代の永仁2年(1294年)に遡り、石津重元が建立した重元山石津寺の鎮守社として祀られました。その後、応永29年(1422年)の『木津荘検注帳』には「石津寺」の記載が見られますが、やがて石津寺は荒廃し、「石津十禅師」と称されるようになりました。明治4年(1871年)に日吉神社と改称し、村社に列しました。
古くから日吉神社には社家がなく、宮総代が中心となって運営しています。神職には筆頭総代が就任し、一生涯奉仕することが伝統となっています。
日吉神社では、年間を通じて様々な祭事が行われ、地域の人々に親しまれています。
日吉神社の境内には以下の摂社・末社が祀られています。
明治7年(1874年)に勧請され、神武天皇を祭神としています。
安永3年(1774年)に勧請され、伊弉冊尊を祭神としています。
文化5年(1808年)に勧請され、火産霊神を祭神としています。
日吉神社には、貴重な文化財が多く残されています。
「石津十禅師宮天正元年癸酉(1573年)二月大吉日御宝前十劔内重康」の銘がある宝刀が収蔵されています。
市指定文化財で、徳治2年(1307年)の銘がある十尺塔です。
市指定文化財で、延慶2年(1309年)に作られたと伝わる石造供養塔婆があり、高さ195センチのものが2つ残っています。この2つは元々上下に重なっていたとされています。
日吉神社へのアクセスは高島市コミュニティバス(はーとバス)を利用すると便利です。「針江公民館前」停留所で下車するとすぐに到着します。
本殿は一間社流造で、間口一間三尺、奥行一間ニ尺五寸です。
拝殿は入母屋造で、間口三間、奥行四間となっています。
日吉神社の周辺には、観光スポットが点在しており、神社とともに訪れるのもおすすめです。